【完】GAME OVER
15.永遠に君との約束を
「──雅」
ママとの約束を果たすため、倉庫から私の家へと行こうと雅と立ち上がったとき。湊人が、珍しく彼の名前をきちんと呼んだから。
不思議に思っていたら、雅は微かに目を見張った。そして、「やっと、か」と口角を上げる。
「……うん」
「………」
「遅くなってごめんね。
でも、もう大丈夫だから」
ふわりと笑った湊人の表情は明るくて、彼の中で何かが解決したのかな、と思う。だけどそれはふたりにしかわからないことで。
「いってらっしゃい」
「ああ」
「もちろん仲間としてだけど。
やっぱり大好きだよ、雅のこと」
ふ、と小さく笑う雅。
それからふたりで倉庫を出たのだけれど、どうもモヤモヤする。それを目ざとく見つけた彼は、どうした?と尋ねてくるけれど。
「……私だってだいすきだもん」
「……?
ああ、さっきの湊人のこと言ってんのか?」