【完】GAME OVER
むう、と頬をふくらませる私を見て、彼は困ったように笑う。なんだか恥ずかしくて、もらったばかりのマフラーで顔を半分ほど隠した。
「なんで隠すんだよ」
雅の手が私を掴んで引き寄せる。
そして。
「っ、」
唐突に唇に柔らかいキスをされて、かああああっと不可抗力に頬が染まる。
偶然人いなかったけど、見られてたらどうするの!
「かわい」
「な、」
「ああ、言っとくけど。
俺、キス魔だから覚悟しとけよ」
「え!?」
「あと親父に似て独占欲強ぇし。
妬かせた分だけ、色々お仕置きするからな」
な……っ、と言葉を発せずにいる私を見て、雅は楽しげに笑う。
だけど、キスされるのも妬いてもらえるのも正直嬉しい。心配なのは、その嫉妬したときのお仕置きだけ、だ。