【完】GAME OVER
「……千夜」
雅は、何か考えるようにして、私を見た。
「もし、」
「………」
「矢野に同じ態度を取られたらどう思う?」
梓真……?どうして?
「傷つく、よ……?」
今日だって、冷たくされて泣いてしまったんだから。
不思議に思って雅を見れば、「そうだよな」とつぶやく。
「……後でまた連絡するから」
「……うん」
「ふふ、」
ふいに、私たちのやり取りを見ていた汐乃さんが、頬を綻ばせて嬉しそうに微笑んだ。