【完】GAME OVER
「昼飯。んで、コイツは付き添い」
「一騎さんが女性といるの珍しいですね」
「まーな」
彼がちらりと私に視線を向けて。
「行くぞ」
「あ、うん……」
見送られて、倉庫を出る。
お互いの間には、ほんのすこし気まずい沈黙が漂っていて。
「お前、ミヤに相当気に入られてんな」
「え?」
「アイツ、あんなに自分から女と関わろうとしねーんだよ。
何したのか知らねぇけど、」
「………」
「アイツがCHESSを背負ってる男だってこと、絶対忘れんじゃねぇぞ」
『アイツは、言わないけど……
色んなもの、ひとりで決めて、責任を負うから。だから、心配なんだよ』