【完】GAME OVER
05.碧の姫と本来の場所
もぐもぐと、オムライスを食べているときのことだった。
「そぉいえば、いっくんはちーちゃんのこと平気なのぉ?」
「は?」
「だって、普通に喋ってるしぃ?」
違うのぉ?と、首を傾げる彼。
独特の甘い話し方は、顔立ちも甘い彼によく合ってる気がする。
「んー、まぁ……」
「えぇー。なんか怪しいよぅ?」
「なんもねーから。お前うるせー」
彼がさっきコンビニで買っていたチョコをひとつ渡せば、ヒナくんは大人しくなった。
ちなみに、ヒナくんって呼ぶようになったのも、ついさっきの出来事だ。
ヒナくんは、いつの間にか私のことをちーちゃんって呼んでるし……。