【完】GAME OVER
こくりと頷いて、でもすぐに。
「ま、ぁ……
裏切られちゃった、んですけど」
「裏切られた?」
目の前の彼が、眉間にシワを寄せる。
「信じてた親友が、碧の幹部に裏切り者だって吹き込んじゃったのかな……。
裏切り者は、いらないって言われちゃいました」
「……碧の姫、か。
そういえば最近、碧の情報が漏れてるって連絡来てたな。向こうでなんとかするから、連絡だけって形だったが」
厄介なことになりそうだな、と。
つぶやいた彼がさらに目を細めて、私に視線を落とした。
「とりあえず、DECIDE(ディサイド)連れてくから」
「え、」
「詳しく聞かせろ。
CHESSのことは例え些細なことであろうとも、知っとかねぇと敵に弱味握られっからな」
行くぞ、と彼が私に手を差し伸べる。