【完】GAME OVER
「理由なんてどうでもいいの。
いじめたことが間違ってるのよ」
美織さんが、私の頭を優しく撫でた。
「それに、時期に肩身の狭い思いをするのはあなたたちになるわよ」
「え、」
「この子は……
愛されてるお姫さまだから」
行きましょう、と。
美織さんに腕を引かれ、何を言うこともなく大人しくついていく。
「ごめんね。ROSEがあんなに落ちぶれてると思わなかった」
「え、」
「あの子たち、ROSEの2代目でしょ?
実は私、ROSEの初代総長なのよ」
ROSEといえば、CHESSの中にいくつかあるレディース……つまり女子だけで構成された暴走族のひとつだ。
美織さんが……初代総長?
「あの子たちは私の後輩なの」
それを聞いて、彼女たちが青ざめた理由がわかった。