【完】GAME OVER



「うん」



「梓真じゃなくて……

ずうっと、ほかの人のこと考えちゃって、」



雅のことが、頭から離れない。



「その人に、なんか気になることでもしちゃったなら、普通じゃないかしら。

私も、好きだからってパパのことずっと考えてるわけじゃないわよ?」



そう、なのかな。




でも、雅に何かしちゃった記憶は……あ。



「電話、無視しちゃってる……」



「ふふ、じゃあ、それが気になってるんじゃないかしら?」



「そうかも……」



……でも、あれ?



「電話を無視する前から、

ずっと考えてた気がする……」



梓真と一緒にいたときから、なんでかちょっともやもやしてて。



だけど、梓真がせっかく言ってくれてるんだからって、言い聞かせてた、よね?



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