【完】GAME OVER
好きな……人?
「えっ……」
ま、ま、待って。
「好きな人、なわけ……」
「……なぁ、識音。千夜どうした?」
「ふふ、千夜もお年頃なの」
「………」
私の好きな人は梓真で。
梓真のお母さんが、好きな人のお母さんのはずなのに。
かあっと、赤くなる頬。
──私。
「そんな顔しないで。
宮には私がいるじゃない」
「……そうだな」
「(私じゃ……不満なのかしらね)」
──雅のことが、好きかもしれない。