【完】GAME OVER
「千夜ちゃん、明日学校休みでしょう?」
「う、うん。土曜だから……」
「じゃあ、問題ないわね。
いってらっしゃい」
私を置いて引き返したママが、私のカバンにスマホと財布を入れて持ってきたかと思うと、
もう片方の手に持っていたコートを、私に手渡した。
「はい、それ着て」
「え、」
「早く。待たせちゃだめよ」
ど、どういう展開?
訳がわからないままにコートを着て、渡されたバックを持った私は。
「明日の夜までには絶対帰ってきてね?
心配だから。いってらっしゃい」
優しく微笑んだママと、落ち着いて私を見るパパに見送られ、外に出た。