ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
▽
遠巻きに私を見つめる女子たち。
ちらちらと私を見ながら、何か言葉を交わしている。
ーーー聞こえてないとでも思ってるの?
全部、つつぬけよ。
ああ、それとも、聞こえよがし、ってやつのつもり?
ふん。
そんなことで私が傷つくとでも思ってるの?
そんなわけないじゃない。
馬鹿で低レベルなブス女の、嫉妬まじりの嫌味なんて、この私が気にするとでも思った?
教室の片隅で、ひとりぼっちの私。
仲間はずれにでもしてるつもり?
ふん………こんなの、何てことないわ。
どうせ、私が美人で頭も良くて、モテるのが気に入らないんでしょ?
つまらないやっかみ。
あんたらみたいな低俗で卑屈な女に何をされたって、蚊に刺されたほどにも感じないわ。
一人じゃなんにもできないからって、似た者どうしで群れ集まって、強くでもなったつもりかしら。
くだらない。
あんたたちと違って、私は一人で生きていけるのよ。