ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
ーーーお前はどうせ、一人で生きていけるんだろ?


そういう女ってさ、男から見たら、まったく可愛くないんだよな………。





きつく眉根を寄せて、迷惑そうに私を見下ろす男。




なによ、それ?



じゃあ、どうして私のこと、好きだなんて言ったの?



それなら最初から、私みたいな女は好きじゃない、って言えばよかったじゃない。



『こんなに魅力的な女の子は見たことがない』なんて抜かしてたのは、どの口?




………それで?


あんたは、この私じゃなくて、『男から見て可愛い女』を選ぶってわけ?



もういいわよ、あんたなんか。


あんたみたいな平凡な男、しょせん私には釣り合わないわ。


こっちからお断りよ。



男に媚びを売るしか能のない、頭の悪い馬鹿女といちゃついてればいいじゃない。




私はね、そんな表面的な幸せなんか、要らないのよ。


つまらない『本気の恋愛』ごっこに時間を割くくらいなら、もっと自分を磨いて、身になることをするわ。




ーーー私はもう、幸せなんて、要らない。




< 101 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop