ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
「………先生。
今夜は、ご遠慮させてください………。
心の準備が………」
私は頬を押さえるようにして俯き、小さく囁く。
こう言えば、たいていの男は次回に期待して、手を離してくれる………はず。
でも、耄碌した嶋田先生には、通用しなかった。
「いらないよ、心の準備なんて。
君は安心して私に任せてくれればいいんだよ………」
あぁ、気持ち悪い。
なんていう勘違い男。
私みたいな女が、あんたみたいな古臭い男に身体を許すとでも思ってるの?
そのとき、ゆっくりと動き出していたエレベーターが止まり、扉が開いた。
もちろん、スイートルームのある階だ。
「さぁ、香月くん。
恥ずかしがらずに、ほら、おいで………」
先生の酒臭い息が耳許に吹きかけられ、ぞっとして動きを止めてしまった瞬間、扉の外に連れ出されてしまう。
「先生、本当に、今日は………」
「もう遅いよ。
ほら、降りてしまったんだからね」
先生は有無を言わさず足を踏み出した。
今夜は、ご遠慮させてください………。
心の準備が………」
私は頬を押さえるようにして俯き、小さく囁く。
こう言えば、たいていの男は次回に期待して、手を離してくれる………はず。
でも、耄碌した嶋田先生には、通用しなかった。
「いらないよ、心の準備なんて。
君は安心して私に任せてくれればいいんだよ………」
あぁ、気持ち悪い。
なんていう勘違い男。
私みたいな女が、あんたみたいな古臭い男に身体を許すとでも思ってるの?
そのとき、ゆっくりと動き出していたエレベーターが止まり、扉が開いた。
もちろん、スイートルームのある階だ。
「さぁ、香月くん。
恥ずかしがらずに、ほら、おいで………」
先生の酒臭い息が耳許に吹きかけられ、ぞっとして動きを止めてしまった瞬間、扉の外に連れ出されてしまう。
「先生、本当に、今日は………」
「もう遅いよ。
ほら、降りてしまったんだからね」
先生は有無を言わさず足を踏み出した。