ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
「すごく、ショックでした。

自分でもびっくりするくらい。


裏切られたって思ったし、馬鹿にされてるとも思ったし、そんな男を好きになった自分にも嫌気が差しました」




気の強い私は、もちろん泣き寝入りなどできず、すぐに加藤さんを責めた。




「………そのとき、言われたんです。

『お前は美人だけど、可愛げがないからつまらない』

『お前はどうせ一人で生きていけるんだろ?』

『男がいないと生きていけないような、か弱くて笑顔が可愛い女の子のほうに心移りするのは仕方がない』って」




目の前が真っ白になるくらい、ショックを受けたし、怒りがこみあげた。




「私の性格なんて、付き合う前から分かってたはずなのに、じゃあなんで告白なんかしてきたの、って、責めました。

そしたら、あの人は、『美人だから連れ歩くと友達が羨ましがるから』って答えたんです」





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