ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
「………ちょ、ちょっとコウちゃん。

みんな見てるよ………」




ミナちゃんとやらは引きつった顔で、コウちゃんとやらの肩に手を置いた。




「だからどうした!

俺は悲しいから泣くんだ!!

ミナちゃんが考え直してくれるまで泣き止まないからなー!!」




「…………だっさ。」




思わず声に出してしまった。



だって、ほんとにムカついたんだもん。


落ち着いた雰囲気をぶち壊す、はた迷惑な男だ。




眉をしかめて横目で見ていると、私の呟きが聞こえたのか、コウちゃんとやらが、ぱっと顔を上げた。




涙でぐしょぐしょになって、真っ赤に歪んだ顔。



あー、ダサいウザいキモい。





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