~color~サイドストーリー
「つばさ……」そう呟きながら、バッグから取り出した少し古ぼけている封筒。
どうして、家のポストに入っていたのか
そんなことよりも
どうして、差出人が翼なのだろうか……
目の前にある封筒を見つめながら、あたしの手は震えて止まることをしらなかった。
寒さからなんかじゃない。
目の前にある現実離れしている出来事に頭がついていかない。
夢を見ているのではないかとも思ったけど、
どうやら、そうではなさそうで……
あたしは大きく深呼吸すると、あの日それを開けた。