鬼姫マラントデイズ


放課後にて…

私はなんのためらいもなく、普通の人には開くことができないドアを開けた。




「お、サボらずにきたか」


奥には赤のメッシュを隠そうともしない、

しかも妖力を抑えようともしない律希。



「…まーね」



ここ、旧・生徒会室に来なかったら私の命がさよならしてしまうんで。



来ないわけにはいかないの。





「おし、じゃあ行くぞ」



「…?どこへ?」




「どこって…

解決しに行かなきゃいけないだろ。


お前も昨日の資料全部読んだだろ?


あの物の怪を妖になおさないと…この学園に害が及ぶ」





「だからって昨日の今日⁉︎

私、まだよく分からないんだけど…!」



裏生徒会…それが、この学園を守っている組織。

なぜか物の怪と呼ばれる妖が寄ってしまうところ。



人々に…特に生徒に害を与えてはいけないから、夢乃崎学園が裏生徒会という組織を立ち上げることを陰陽師一族に交渉し、無事何十年もその歴史は続いてる…




「意味不明‼︎

なにその摩訶不思議な学園⁉︎


はぁ〜…私なんでこんな学園選んじゃったんだろ」



「お前が物の怪だから?」



「私は訳アリ妖ってだけで、

人々に害を与える物の怪とは違うますぅぅー‼︎」






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