鬼姫マラントデイズ
「!落ち着け、金狐‼︎」



その言葉を叫んだ刹那、鋭く光った日本刀が美しい体へと向かう…!


彼女はそれに気付き、すぐに身を翻す…けど日本刀はその速さにも追いつき、翻した先までも向かう…!




『邪魔な!』



彼女の手にはいつの間にか、まるで血のように深紅の扇を握っていた。



『届きなさい!』



まるで扇に命が吹き込まれたかのように、

扇は彼女の白い手から独立して高く舞い上がる。




「なに、あれ…」




扇はくるりと身を翻すと、その刹那、その身から真っ赤な矢が繰り出される…!



その赤い矢は律希の方へすっごいスピードへ向かって…




「危ない!逃げて‼︎」


「っ、!」



日本刀で大体は避けてたけど…その内の1本が、彼の制服を赤く染めた。




「律希‼︎

大丈夫⁉︎」



「……大丈夫。

こんなん慣れてっし」


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