鬼姫マラントデイズ
もう1人のメンバー
「………金鞠…」
「っ、ぐすっ、…
ん?霧花、どうしたの?そんな暗い顔して。
…あたしは早く強くならなきゃいけないから…
これからもよろしくね!」
…私と6歳ぐらいしか変わらなくても、子供は子供なんだ。
なのに…この子は強い。
とても…
「…そう、だね」
「……」
「ほらほらお兄さんも早く行こ!」
立ち尽くしている律希に向かってそう笑顔で言った金鞠。
「…ああ………」
_ドサッ
「…律希?
ちょ、大丈夫…?って、この傷…!」
律希の左腕…二の腕あたりが、制服を通して赤黒くなっていた。
やっぱり…無理に動くから!
「っ、治癒術は苦手だけど…やるしか……!」
私が両手を出して治癒術を唱えようとしたその瞬間、
後ろからポスっと肩を叩かれる。
「その必要はないよ。
僕、治癒術は得意だからね…」
………え?
私は反射的に後ろを振り向く。
「え…せ、んぱ…………」
「霧花、お疲れ様」
そう言ってにこやかに微笑んだ美形な方は…
「ええええええええええええええぇぇぇぇぇ!!!」
平井先輩、だったのです……
「……うるさ」
*
「よし、完了!」
「…毎度ありがと」
「いやいやあ、一ノ谷家のサポートをする…
それが僕ら平井家の役目だからね!」
……私はぼーぜんと2人のやりとりを見つめていた。
金鞠は疲れてしまったのか…土の上で正座状態の私の膝に寝転がっている。
「っ、ぐすっ、…
ん?霧花、どうしたの?そんな暗い顔して。
…あたしは早く強くならなきゃいけないから…
これからもよろしくね!」
…私と6歳ぐらいしか変わらなくても、子供は子供なんだ。
なのに…この子は強い。
とても…
「…そう、だね」
「……」
「ほらほらお兄さんも早く行こ!」
立ち尽くしている律希に向かってそう笑顔で言った金鞠。
「…ああ………」
_ドサッ
「…律希?
ちょ、大丈夫…?って、この傷…!」
律希の左腕…二の腕あたりが、制服を通して赤黒くなっていた。
やっぱり…無理に動くから!
「っ、治癒術は苦手だけど…やるしか……!」
私が両手を出して治癒術を唱えようとしたその瞬間、
後ろからポスっと肩を叩かれる。
「その必要はないよ。
僕、治癒術は得意だからね…」
………え?
私は反射的に後ろを振り向く。
「え…せ、んぱ…………」
「霧花、お疲れ様」
そう言ってにこやかに微笑んだ美形な方は…
「ええええええええええええええぇぇぇぇぇ!!!」
平井先輩、だったのです……
「……うるさ」
*
「よし、完了!」
「…毎度ありがと」
「いやいやあ、一ノ谷家のサポートをする…
それが僕ら平井家の役目だからね!」
……私はぼーぜんと2人のやりとりを見つめていた。
金鞠は疲れてしまったのか…土の上で正座状態の私の膝に寝転がっている。