鬼姫マラントデイズ
「ま、そうゆうことだよ、霧花。

今日はなんだかんだ大変だったし…帰ろっか?」





「…俺も疲れたし。帰ろ」





私たちはふらふらと立ち上がった。



平井先輩は金鞠をすっと抱き上げると、おんぶする形にした。




「ひ、平井先輩!わ、私がやりますから!大丈夫です!」



「んー、どうってことないよ。

それに今日のお詫びもかねて、ってことで」



「いや、申し訳ないですし!大丈夫です!なにも謝られるようなことしてません!大丈夫です!」



さっきから大丈夫ですばっかり言ってる気が…


頭がパニックになってきてるというか、やっと正常さを取り戻してきたのだろう…


……正常だったら大丈夫です!を連呼してないよね、うん。なに言ってんだ私。






「……どうでもいいけど、

早く帰ろーぜ」



「律希、そんなの急がなくても…今日は別にゆっくりできるじゃないか」



その言葉に律希はしばらく考え込むような仕草をすると、




「……なあ大地、今日お前ん家泊まってもいい?」



「あ、全然いいよ。


そうだ!霧花も寄ってく?」




ほう、2人はお泊まりするほど仲がいいのね…


って、へ⁉︎




「私ですか⁉︎」

「霧花もかよ⁉︎」




……見事なハモりを見せた私と律希。







< 121 / 304 >

この作品をシェア

pagetop