鬼姫マラントデイズ
そんな私たちをにこやかに見つめる平井先輩。
………平井先輩、律希がすごい嫌そうな顔です!
ここは私が遠慮をした方がいいと思います!
「あの、平井せんぱ…」
「律希、いいよね別に?
僕の家だもん、決定権は僕でしょ?」
……平井先輩のちょーっと低い声に遮られた私の声は、彼らに届くはずもなく。
「……分かった」
……なぜか私は、平井先輩の家にお邪魔することに。
*
「よし、マンションにとうちゃーく」
平井先輩はそんな掛け声とともに、カードを認証機に当て、扉を開かせる。
広いエントランスホールを横切ってエレベーターに乗り込む私たち4人。
金鞠はぐっすりで…しばらく起きそうにない。
目の下にある涙のあとが…私の心を痛ませる。
34階に着くと、ポーンという気味の良い音が響き、エレベーターのドアが開く。
「あ、先輩、律希、私スクバちょっと置いてくるね!」
「はーい、いってらっしゃーい。
待ってるから勝手に入ってきていいよ?」
分かりました、と言って私は鍵を鍵穴に差し込み…
その動作の途中で、「ちょっと待て⁉︎」という声が聞こえた。
……どしたのさ、急に叫んで、柄じゃないなぁ…
律希。
起きちゃうでしょ金鞠ちゃんが。
………平井先輩、律希がすごい嫌そうな顔です!
ここは私が遠慮をした方がいいと思います!
「あの、平井せんぱ…」
「律希、いいよね別に?
僕の家だもん、決定権は僕でしょ?」
……平井先輩のちょーっと低い声に遮られた私の声は、彼らに届くはずもなく。
「……分かった」
……なぜか私は、平井先輩の家にお邪魔することに。
*
「よし、マンションにとうちゃーく」
平井先輩はそんな掛け声とともに、カードを認証機に当て、扉を開かせる。
広いエントランスホールを横切ってエレベーターに乗り込む私たち4人。
金鞠はぐっすりで…しばらく起きそうにない。
目の下にある涙のあとが…私の心を痛ませる。
34階に着くと、ポーンという気味の良い音が響き、エレベーターのドアが開く。
「あ、先輩、律希、私スクバちょっと置いてくるね!」
「はーい、いってらっしゃーい。
待ってるから勝手に入ってきていいよ?」
分かりました、と言って私は鍵を鍵穴に差し込み…
その動作の途中で、「ちょっと待て⁉︎」という声が聞こえた。
……どしたのさ、急に叫んで、柄じゃないなぁ…
律希。
起きちゃうでしょ金鞠ちゃんが。