鬼姫マラントデイズ
「だから俺が傷を負って心配するのはそれぐらい…
そう考えてみろよ、別になんともないだろ?」
悲しく笑う彼の声は、小さかった。
赤のメッシュだけが大きく見えて…そんな肩書きを背負っている彼自身は、小さかった。
いつもはもっと存在感大きいけど…
今は。
小さい子供のようで…
ひしひしと伝わる彼の悲しさが、私の心に響く。
「…なら!私が…3人目になる!」
「…は?」
いきなり叫んだ私の言葉に、片眉を上げて怪訝そうに聞き返してきた。
「だーかーら!私が3人目になるって言ってるの!
…無駄に顔は良いけど性格は悪いし、いつも上から目線だし、自己中だけど…
怪我したら悲しいし。
だから、3人目だよ、私が」
そう言って私は笑った。
…ちょっとでも届いてくれたら、いいのだけど。
本当の本当に、律希が怪我したら悲しくなるし。
「…律希はさ、自分が思っている以上に人から愛されてると思うよ?
自分をそんな卑下しないでさ…笑おう?」
人差し指を口の端につけ、無理矢理口角を上げる。
……私の顔が面白かったのかなんなのか、知らないけど!
「…ぷはっ…」
彼は優しい笑顔を浮かべながら、吹き出したのだった。
そう考えてみろよ、別になんともないだろ?」
悲しく笑う彼の声は、小さかった。
赤のメッシュだけが大きく見えて…そんな肩書きを背負っている彼自身は、小さかった。
いつもはもっと存在感大きいけど…
今は。
小さい子供のようで…
ひしひしと伝わる彼の悲しさが、私の心に響く。
「…なら!私が…3人目になる!」
「…は?」
いきなり叫んだ私の言葉に、片眉を上げて怪訝そうに聞き返してきた。
「だーかーら!私が3人目になるって言ってるの!
…無駄に顔は良いけど性格は悪いし、いつも上から目線だし、自己中だけど…
怪我したら悲しいし。
だから、3人目だよ、私が」
そう言って私は笑った。
…ちょっとでも届いてくれたら、いいのだけど。
本当の本当に、律希が怪我したら悲しくなるし。
「…律希はさ、自分が思っている以上に人から愛されてると思うよ?
自分をそんな卑下しないでさ…笑おう?」
人差し指を口の端につけ、無理矢理口角を上げる。
……私の顔が面白かったのかなんなのか、知らないけど!
「…ぷはっ…」
彼は優しい笑顔を浮かべながら、吹き出したのだった。