鬼姫マラントデイズ
いや、ないないない。

そんなわけ…律希が?




「猫又は口が堅いぞ?それに、噂好きでもないわ。

旅好きだもんな、他の者になにを言うわけでもない。



…例え、元鬼の一族お嬢様が…今、どんな男と関わっていようとな」




「……!わ、分かってるの…?」




私の言葉に、彼女はふぉっふぉっふぉと高らかに笑う。




「そう阿呆ではないわ。

……そろそろ来るな。


お主…人間になりたいのなら、しがらみから抜け出せ。

前までの窮屈だった世界とは違うのじゃ…誰と関わろうと自由じゃ」




猫又は窓に足をかけると、こちらを振り返った。


そこでニコッと笑う。




「楽しく生きろよ。

悔いのない人生なんぞないのじゃ。

悔いて悔いて、素敵な物になるのじゃ。


人間ながらの…自由である意味窮屈な人生を、

楽しく生きよ」




その言葉が聞こえ終わった瞬間、後ろのドアがバタンっ!と大きな音をたてて開いた。






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