鬼姫マラントデイズ
「平井家は陰陽師一族の家。

サポートとして名がある家。


その『サポート』は治癒能力に秀でているだけじゃない」




律希は顔を下に向けていた。


きっと…いや、絶対、この秘密のついて知っているのだろう。




そして…律希自身は、その秘密を私に話すこと自体反対なのかもしれない。






「1つ目はもちろん治癒能力だ。

2つ目は、青の術…青の術には、赤の術や黄の術と違い、

自己犠牲で行う物が多い。


自分の体力を味方に与えることができたり、

自分が敵を挑発し、味方に攻撃を与えないようにしたり…



そんな術が多い青の術が得意なんだ」





確かに青の術には、そんな自己犠牲の術が多い。



昔、青の術が得意な妖が

大切な人を守るために自分の命を与えたという話を聞いたことがあった。





そんな優しくも残酷な術を得意とする…


いや、平井先輩が言いたいのはきっと、それだけじゃないだろう。







「そして、3つ目」




平井先輩は右手で『3』を作り、前に出した。






< 160 / 304 >

この作品をシェア

pagetop