鬼姫マラントデイズ
「僕の家、平井家は…味方を守り、敵を見抜くために



古くから『観察眼』に秀でていた」





「観察…眼?」






「そう、観察眼」






それが…能力?


はっきり言ってしまえば、それって常人もある物でしょう?


ほら、心理学者と呼ばれる人間もいるじゃん。


そうゆう人にとっては、観察眼が秀でているのでは?と思うのだけれど。






「それが、少し違うんだよ」





…まるで。



まるで、私の心をよんだかのように…そう言った平井先輩。






「僕たちの観察眼は、ただの観察眼じゃない。


常人が言う観察眼より、遥かに高い…

そして、僕は。



平井家の中でも滅多に現れないと言う、



『読心術』を使うことができてしまうんだ」






そういった平井先輩は、なんか寂しそうだった。




…そっか、やっと分かった。




さっき感じた寂しそうな目は、



この秘密に隠されていたんだ……






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