鬼姫マラントデイズ



昔から、全てが嫌いだった。





『こいつを甘やかせば』



媚を売る大人も。





『親友、って肩書きになれば』



僕を利用する男の子も。





『平井君と付き合えば』



僕の外面しか見ていない女の子も。





「みんな、よろしくね」








……誰かに本当に好かれたくて、

本当の僕を見てくれる人を探していた







「僕は平井大地です」






……変な笑顔を貼り付けていた、

偽りの自分も。









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