鬼姫マラントデイズ




「じゃね、律希!」



「あぁ」




マンションの前で律希と別れ…ようとしたところで、ぐっと左腕を後ろから強く引かれた。





「わあ!…って、な、なに?」





振り向くと律希は相変わらずの無表情…けど、


わずかに整った顔立ちの眉間にシワが寄っていた。





…不機嫌?







「…俺まだ教えてもらってないんだけど」




「?なにを?」




私の言葉に律希はわざーとらしくはあぁー…と大きなため息をついた。





…な、なによ。




なんか教えてないことなんて…あった?






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