鬼姫マラントデイズ
「っ、来る!」




確かに感じた術発動の妖力の動き。


それを察した私たちは、妖力の動きがあった方から離れようと正反対の方向へ逃げた。




その刹那、私たちがさっきいた場所に

バチバチ…と電気を発する小さい雷のような物が横殴りで現れて来た。




「できるだけ離れろ、近くにいても危ない!」




「分かった!」





律希の言葉を聞いた私はすぐに高い木に飛び乗った。


そこからなら犯人である鬼の姿が見えるかも…と思ったけれど、


なかなか見えない。




ムダに動いて覗こうとでも思ったなら、私に術が飛んでくる可能性が高い。








…、どうすれば…!







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