鬼姫マラントデイズ
…最低だ、私。







意味も分からず私に無視されている凛は今…どんな気持ちなんだろう。


そして…これから無視するであろうあの2人は、どんな気持ちになるだろうか。



少しは、悲しんでくれたり…するかな。

いや、そんな自惚れちゃダメだよね。



…悲しんで、くれなかったら?






そんなことだけを考えていたらいつの間にか1時間が過ぎる。



凛に話しかけられる寸前に席を立つ。



移動教室は凛が気付かぬうちに先に行く…







「…はあ…疲れたあぁ……」




気付けば放課後。

私立のこの学園は7時限目まであるから…ま、いろいろ本当に疲れた。



それに…つまらなかった。






今も私は凛の「一緒にカフェ行かない?」という誘いを断り、学園の森で1人木の根に座っているところだった。


木々が爽やかな風に揺れ、日の光を遮る。



少し暑い今日この頃。



心地いい風に気持ち良くなり、そっと目を閉じた…






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