鬼姫マラントデイズ
サアアアア……


木々が揺れる音がした。


その音に目を開けようとした刹那…





「…もう少し待ってろ。

すぐに来るから」




…え?




急いで目を開いても…周りはただの緑色。





「…今の、声って………」





懐かしい、懐かしい声が聞こえた。





「なん…で……」





おかしい…なんで、ここに?





「…あ、そっか…」





分かった、やっと。




きっと…この退屈な日々は




あの人が、動いているせい。







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