鬼姫マラントデイズ
「………ごめん、

勘違いしてて…会議場所が、呉服屋の2階だったんだ」





唇を噛みながら、頭を下げた律希。




「ううん、大丈夫。私も、注意深くなかったわけだし?」



「…けど、」



「まあまあ、殺されなかっただけまだいいって!

心配ありがとね?」




無理矢理まとめると、律希はまだ何か言いたそうだったけどすぐに口を閉じた。



それでいいんだよ。


律希、私がこうなるのは、


もう決まっていたことかもしれないんだから。




運命とかそうゆうのを、信じているってわけじゃあない。



けど…けど、




いつかバレてしまうことは…分かっていたから。






お互い黙り込んでいると、ふすまがまたスゥっと音をたてて開いた。





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