鬼姫マラントデイズ
「霧花は、まだ3つになったばかりなのです。
この子は…これから先、私という人間の子というせいで、苦しむことになります。
この子を、少しでも鬼の一族に置いてもらうために。
守ると決めたんです。
私の命をかけてでも、守り抜くと…決めたのです」
滅希は考え込むような表情をした後、
少し悲しそうな顔をしながら言った。
「では、1つ条件がある」
「は、はい…!」
滅希は1度目を閉じ、またゆっくり開いて
口から言葉をゆっくり発した。
「女よ…お前自身が死ぬことになる」
その言葉に、母親は目を…閉じた。
「お前を捕らえるために、多大なる労力と時間を賭けたのだ。
なにもなしでは、陰陽師たちが不服を感じ、なにか行動を犯すかもしれないからな」
その言葉を聞いた母親は、どんな表情をしたか。
笑ったか。泣いたか。
「…ありがとう…ござい、ます……」
涙をボロボロと流しながら
幸せそうに、微笑んでいた。
笑ったし、泣いた。
それが、答え。
滅希は目を閉じたまま指を霧花の方へさし、
母親の方向へ…ゆっくり指を動かした。
「少し、時間をあげよう」
その言葉が、全て発せられる前に。
「霧花!」
「お母様!!」
動かないように術をかけられていた母娘は、
術が消えた瞬間走りだし…抱き合った。
強く、強く。
抱き合い、泣いた。
この子は…これから先、私という人間の子というせいで、苦しむことになります。
この子を、少しでも鬼の一族に置いてもらうために。
守ると決めたんです。
私の命をかけてでも、守り抜くと…決めたのです」
滅希は考え込むような表情をした後、
少し悲しそうな顔をしながら言った。
「では、1つ条件がある」
「は、はい…!」
滅希は1度目を閉じ、またゆっくり開いて
口から言葉をゆっくり発した。
「女よ…お前自身が死ぬことになる」
その言葉に、母親は目を…閉じた。
「お前を捕らえるために、多大なる労力と時間を賭けたのだ。
なにもなしでは、陰陽師たちが不服を感じ、なにか行動を犯すかもしれないからな」
その言葉を聞いた母親は、どんな表情をしたか。
笑ったか。泣いたか。
「…ありがとう…ござい、ます……」
涙をボロボロと流しながら
幸せそうに、微笑んでいた。
笑ったし、泣いた。
それが、答え。
滅希は目を閉じたまま指を霧花の方へさし、
母親の方向へ…ゆっくり指を動かした。
「少し、時間をあげよう」
その言葉が、全て発せられる前に。
「霧花!」
「お母様!!」
動かないように術をかけられていた母娘は、
術が消えた瞬間走りだし…抱き合った。
強く、強く。
抱き合い、泣いた。