鬼姫マラントデイズ
「本当にありがとう、律希。

送ってくれるなんて」



「ん、大丈夫」



マンションまで送ってくれるというのだ、律希は。


時刻はもう7時。



初夏といえど、もう暗い。




「…私さ、律希と会えてよかったと思うよ」




す、と言葉が出てきた。



「っ、なんだよ急に?」



「だって、律希と会えなかったら裏生徒会にも入れなかったし。

律希と会えなかったらみんなにも会えなかった。



私の今の生活が充実している理由は、律希の言葉から成り立ってるんだよね!」





『『裏生徒会』にお前、入らなきゃな?』





あの変なスカウトが、私の生活を変えたんだ。



非日常の毎日だったけど、


とても楽しかった。




「本当にありがとう、律希!


これからもよろしくね!」




マンションの玄関の前に着いた時、そう言って笑った。









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