鬼姫マラントデイズ

…お母様との最期。



いつか、私を恨む時がくるかもしれない。そう、言っていた。



あの時のお母様は、涙を流していたけれど



強くて、美しかった。





…たった今、お母様に同じことを問われたら、私はこう答える。





「…お母様は、私のたった1人のお母様。


恨むはずなんて、ないじゃない」






お母様。お父様。2人がどんな経緯で出会って、どんな経緯で結婚に至ったのか。


きっとそこまでには1つの物語にでもなりそうな、高い壁が何度も立ちはだかったのでしょう？



その物語…いや、本当のお話を、











私は、聞いてみたかった。









「…妖矢。決めたの、私。

人間になることは、やめにする」





きっと妖矢は愉快だとでもいうように笑うだろう。


全て妖矢の思い通り。



私の心をコントロールして、私の決断をここに行かせた妖矢は、きっと笑って…






「…それで、いいのか？」