鬼姫マラントデイズ
う、裏生徒会?


「はぁ⁉︎なに言ってんの、あんた!

敵から勧誘されたところに…行くわけないし!」



「じゃあ言ってもいいんだ?」


「どうぞご勝手に!」



言えばいい、言えばいい!


だって私には…!



そう思い、私は彼に背中を見せ外へと出…




「お前にはもう、味方なんかいねえよ?」



ピタッ…と、つい足が止まる。



「……分かってる」


「じゃあ、入らなきゃ…死ぬよ?」




「……どうぞご勝手に」




目が熱くなる。

今すぐにでも…泣いてしまいそうだ。


けど、後ろにいるのは永遠の敵である一族…涙を見せたくなんてない!




「強がらない方がいいよ?」



ヒュンッと風を切る音が聞こえたと思うと、右頬スレスレに刀が飛んできた。



「…強がってなんか、」


「あるよね?」



……こいつ…‼︎


私の気も知らないくせに…しかもこいつ、あの赤のメッシュの濃さからして…純血の者。

混血は赤がピンクにちかいから。



「純血で可愛く育てられたあんたに…


私の気持ちが分かるわけ無いでしょっ‼︎」


私は後ろを振り向きそう叫ぶと、

扉をガラララッと勢い良く開ける。




出て行く間際…




「ま、なにかあったらここ来いよ?」




そう聞こえたけど…



絶対に、行かないし‼︎





流れ落ちる涙を拭きながら、私は走っていた。




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