鬼姫マラントデイズ
「さてさて、どんなものがあるのかな〜…っと」
小声でそんなことを呟きながら、店内をぐるっと見回す。
広々としていて、どこからか落ち着く琴の音が聞こえる。
音楽を流しているのかな。
全体は木でできているよう。上に天井はなく、屋根の裏がそのまま見える。
……落ち着くな、なんか。
前住んでいた家は、はっきり言って落ち着かなかった。
理由は簡単…周りの空気。
お嬢様として育てられるから、そりゃあ蝶よ花よ状態。
けど私は小さい頃から知っていたらから…
自分が『普通』とは、違うぐらい。
だから影で大人たちはなにを言ってるか気になったし、
いろいろな人に妙な距離を置かれておる気もした。
普段はお嬢様言葉を使わなきゃいけないし、
思う存分に遊べたのは1桁で年齢を表せるまで。
だから…今の私は、寂しいけど…
やっぱり、とても嬉しかったりもするんだ。
ふと目の前にあった、着物に目を奪われた。
「きれー…」
薄い、白に限りなく近い水色の地に、
それより少し濃いめの水色や、薄桃、薄藍の3色が様々な大きさで円を描いていて、
あらゆる場所に散らばっている。
綺麗だし、可愛い!
小声でそんなことを呟きながら、店内をぐるっと見回す。
広々としていて、どこからか落ち着く琴の音が聞こえる。
音楽を流しているのかな。
全体は木でできているよう。上に天井はなく、屋根の裏がそのまま見える。
……落ち着くな、なんか。
前住んでいた家は、はっきり言って落ち着かなかった。
理由は簡単…周りの空気。
お嬢様として育てられるから、そりゃあ蝶よ花よ状態。
けど私は小さい頃から知っていたらから…
自分が『普通』とは、違うぐらい。
だから影で大人たちはなにを言ってるか気になったし、
いろいろな人に妙な距離を置かれておる気もした。
普段はお嬢様言葉を使わなきゃいけないし、
思う存分に遊べたのは1桁で年齢を表せるまで。
だから…今の私は、寂しいけど…
やっぱり、とても嬉しかったりもするんだ。
ふと目の前にあった、着物に目を奪われた。
「きれー…」
薄い、白に限りなく近い水色の地に、
それより少し濃いめの水色や、薄桃、薄藍の3色が様々な大きさで円を描いていて、
あらゆる場所に散らばっている。
綺麗だし、可愛い!