鬼姫マラントデイズ
思わず目を奪われ、しばらくじーっと見てると、




「お気に召した物がありましたか」




そんな声が聞こえた。


低く落ち着いた低音の声に顔を上げると、


見るからに私と同じぐらいの年の男の人が立っていた。






店員…?さん?





「どうでしょう?」


「え、あ、はい!

これ、可愛いですよね!」



けど…どこかでこの顔、見た気がする。

黒い髪に綺麗な瞳、端正な顔立ち…


そして、この声…




「どこだっけ…」


「どうかしました?」



「い、いえ!

なんでもありません!


あ、それで…これ、買います!」




すっかり気に入っちゃったし。

夏の爽やかな感じが、良い感じに出てて…私の好みにもピッタリ。

前の家で着ていた派手派手な着物とは違う、ちょっと清楚な感じも好き!




男の子もなんか気になるけど…

それはただ単にかっこいいから気になっただけだよね。

すっごいイケメン君だもんなぁ、この人。


紺と黒のストライプの着物がにあってる…大人な感じ!



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