鬼姫マラントデイズ
見てすぐに子供だ、とは分かったけど…


やっぱりもう一度ちゃんと見れば、18歳はいってるぽい…?



「ありがとうございます、ではこち……」



その言葉は、唐突に遮られた。



その途切れた瞬間、私はある『気』を感じた…


重苦しい空気、どこからか聞こえた小さな叫び声、

急激な寒気、そして……


同じ種族であるという、確信に似た感じ。





この空気…妖力⁉︎



とてつもない大きさの妖力が、私へとのしかかる…!


今は人間の姿だから、妖力には弱い!



視界もぐにゃりと曲がりかける…けど1度目を閉じ、また開くとすぐに元に戻る。





「す、すいません、やっぱりこの着物買うのやめます!

すいません、本当に‼︎」



「あ、ちょっと……!」



のばされた手を思いっきり無視し、私は重い『気』へと立ち向かう…!



すぐに小さな叫び声が聞こえた方へと走って行くと、目の前にドアが現れた。



……店内の奥の奥、店にはなんか合わない、

重そうな黒い扉だった。



この奥から、すっごい強い妖力を感じる…!




ノブへと手を伸ばす…けど、すぐに引っ込めた。


『関係者専用』



そう書かれてあったドアに、私は戸惑った。



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