鬼姫マラントデイズ
「楽しそうでしょ、その学校。

近くに部屋は借りたし家具も揃えてある。


私、準備いいでしょ?」




15歳の誕生日…全部、夜のうちに命じてやらせた。


もう、こうなることは分かってたし。


まさか2ヶ月後だなんて、そんなすぐだとは思わなかったけど。


まあどっちにしろ入試日にギリギリだったから…いっか。




「…本格的にさよなら、か」


「うん…」



幼なじみと離れるのは辛い。


けど、私は…1人で強く生き抜くための一歩目として…





「高校生、になってみようと思うの」






私の言葉に、彼は寂しげな表情でうなずいた。



そして、最後だから…そう言って私を優しく抱きしめてくれた。





「ありがと…バイバイ」




きっともう二度と会うことがない君に、私は別れの挨拶を告げた。










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