鬼姫マラントデイズ
「あ!そうだ…


ねえ、名前はなんていうの?」





私の言葉に、すぐさま彼女は…うん、喜んだんだと思う!

だって、それこそぱあああぁぁ!っていう効果音がついて、周りにお花でも飛び散ってそうな…



…そーゆー可愛らしい笑顔を浮かべたから。




……本当は素直でいい子だったんだよね。





「あのね、あたしは金鞠(こまり)!

今年で11歳…!」



そっか、可愛い名前だな金鞠って…


……え?




「んーと…金鞠、でいいかな?

何歳?」



私の言葉に、金鞠はきょとんとした顔になる。


それまた可愛い…って違う!うん、違う!




「今言ったでしょお姉さん。

あたしは今10歳で、あと少しで11歳になるの!


よろしくね!」




…………え、





金鞠、年齢2桁あぁぁぁー⁉︎







ね、ねぇ、11歳ってさ、なんかこう…


そろそろ反抗期になり始めるみたいな、ちょっと大人びる時期じゃないの⁉︎




こ、こんな可愛らしい11歳っていたの⁉︎




いや、闘ってるときは11歳どころの強さじゃないから…って、あれは違う!



あれは恨みから妖力を吸っちゃっただけで…




「……お姉さん、大丈夫?」




気がつけば1人で悩みすぎて、ハアハア言ってたらしい。



……はたから見れば、かなり気持ち悪いだろうに。






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