鬼姫マラントデイズ
「おはよぉ霧花…

……って、なんか元気ないね」



「ははは、分かっちゃう?」



「うん、分かっちゃう」




朝からどっと疲れました。


裏門でさよーならをしたものの、打開策を頭の中でずーっと考えてましたからね。



……結果、金鞠に姿を変える狐特有の術をお願いすることにしました。



ごめん、金鞠‼︎




「あ、そんなことより宿題やった?」


「英語がよくわからなーい。教えて、凛!」


「よしよし、じゃあ見せてあげよう。

お返しに数学を見せてもらおう」



そんなことを言いながら笑い合う私たち。




………なんだかんだ人間界の日常は楽しいもので。




こんな平凡な日々が楽しいって、本当なんですねぇ〜。











「霧花、屋上行かなーい?」


「屋上…?


この学校、屋上OKなの?」




普通はダメだって勉強したんだけど。



「うん。

結構広いから他の生徒もいると思うけどねー」




凛さんの提案にのり、私たちはお昼片手に屋上へ。


まあ、私はその前に購買戦争という人間界の勉強した時には知らなかった戦争で勝利を勝ち取り、

人気No.3の私が人間界に来て以来ハマってる『焼きそばパン』を片手にですが。



金鞠、大丈夫かなー…


机の上にお昼は作って置いといたけど。



…心配だな、やっぱり。


でも姿隠しの術を使うと妖力を異常に使って、

いつ私の本当の姿が出ちゃうかわからないからなぁ…



< 79 / 304 >

この作品をシェア

pagetop