鬼姫マラントデイズ
「おぉい、霧花、聞いてる?」




「あ、ごめんごめん!

で、なんだっけ?」



「2年にかっこいー先輩がいるって話!

平井先輩と仲良さそうなんだけどさ、前見かけたらめっちゃかっこよかったのー!」



…へー!

凛も女の子。

恋もやっぱするんだね。



「で、霧花は?


かっこいーなぁ、って思った人…いないわけ?」



「うーん…

かっこいーと思った人はいるけど、別に恋愛感情は湧いてきませんなー」



「そうなんだ!
霧花は簡単に左右されないいい子だね!」



左右されない、っていうか…


未だ恋愛自体、経験したことがほぼなくてですね…




「で、凛は誰かと付き合ったこととかある?」



「んー…ま、人並みにはね。

前の中学の時、2人」



そんなことを聞いちゃえば…

私だって女ですよ、色々聞きたくなるのです!



「どんな感じだった⁉︎」


「うお、がっつりくるね。

ま、人並みだよ、キスぐらいまでしか行ってないって。

キスも2人目でしか経験したことありませんしー」



キス、かぁ…


………その単語に、ちょーっと昔の思い出が頭をよぎる。



……別に私だって女の子、

恋の1つや2つ…してないけどさぁ…



「で?霧花は付き合ったことないの?」



や、やっぱり来たか、コレ。


ま、私から聞いたんだしねぇ…





< 80 / 304 >

この作品をシェア

pagetop