不器用な俺の恋
佐久間の気持ち
このクラスは、菅井に管理されている
助けを求めたり、他のクラスや先生と接することが禁止されている
クラスの中でも、私語はあまりない
1年の時
七瀬は、菅井に屈しなかった
クラスメイトを守る為
菅井から暴力を受ける日々
スポ進に行ってから、本当に楽しそうで
俺らとたまにあったら、挨拶してくれた
七瀬の存在が、俺らにとって癒しだった
2年の冬休み明け
七瀬が戻ってきた
あんなに菅井に逆らってきた七瀬が
俺らと同じになっていた
きっと…
弱みを握られたんだ
七瀬は誰とも関わりを持とうとしなくなった
前は、返事のないこのクラスに入るときも
「おっはよーーー!」
とバカでかい声だった
今は、ぽつぽつ
1日誰とも口をきかないことのが多い
スポ進の奴らが七瀬に話しかけるたびに
七瀬は暴力を受けた
なるべく話し掛けられないように
俺らがそばにいることにした
七瀬がトラックへ突っ込んだときは、教室のベランダから見てるだけだった
このクラス皆、同じ気持ちだって…
七瀬は、知らない
菅井に脅されて、逆らえないってこと
授業中、七瀬が鼻血出す
タオルが赤に染まる
「ヤバくないか…」皆がざわつく
だけど、俺らは救いの手を出せない
七瀬は、いつも救いの手を出してくれた
だけど、俺らにその勇気はない
佐山先生が教室にきた
さなのこと〝川村〟って
名前知ってるんだ?
七瀬が佐山先生に懐いていた理由はこれだ
多分、他所の生徒の名前も覚えている
生徒目線で、正義感あって、強い
菅井にだって、真っ直ぐ向かっていく
佐山先生が教室から出た後
菅井から…命令された
「佐久間… 七瀬と付き合え!」
「七瀬… いいな?」
だいぶ間があったが頷いた
意図がわからない