不器用な俺の恋
信也と結
【結の気持ち】
テニス部の部室、あたし部長だからカギ持ってる
コートないのに部室はいっちょ前にある
「お待たせ」
信也が入って来た
あたし達、入学してからの友達
ここで、何度 授業サボって語りあったか
あたしは、信也を信じてた
「んで!?」
「ああ、あの人ね?
1ヶ月だけ、付き合うことになったの」
「1ヶ月?」
「そそ!土日のバイト紹介してくれたの
その交換条件!」
「ヤバイ、バイトか?」
「ウエイトレス」
「そんなの、アイツからじゃなくても
いくらでもあるだろ!?」
「何で、怒るのよ?」
「アイツだって、男だぞ?
何かされてからじゃ遅いんだ!!」
「何かって何よ?」
聞くんじゃなかった…
信也が
ホコリっぽい部室の壁にあたしを押し付け
キスしようとしてきた
逃げようとしたら
右手首を掴まれた
「っ!痛い!!」
それでも放してくれず
もがいてた
パキッ
手首から気持ち悪い音がした
折れた…?
「え!!ごめん!!そんな強かった?」
信也が慌ててあたしから離れる
「出てって……」
信也を部室から追い出した
右手の尋常じゃない痛み
あたしは、家庭の事情で病院に行けない
とりあえず…
バイト断ろう
あっという間に手首が腫れた
折れてる…
部室で痛みと格闘して
5限が終わる頃
「健ちゃん!ごめんなさい!」
「何?」
「手を怪我して、バイト無理そうなの…
せっかく、紹介してもらったのに…」
「見せて?」
「……転んでね」
「うん?」
右手を出す
「!!! 折れてんじゃね?」
「かもね?」
「バカ!!病院いくぞ!!」
「保険証なくて……」
嘘をついた……なのに
「妹の保険証借りてやる!!」
※こんなことしちゃダメよ
「いい!ほっとけば治るでしょ?」
左手を握られた
「ほっとけるわけねぇだろ!!」
佐山 薫 以来の世話好きに出会った
右手はジンジン痛むけど
あたしの心は、痛みが和らいだ
健ちゃんに左手を引かれて
中庭を抜ける
途中、振り返って「バイク大丈夫?」と聞かれて
笑っちゃった
ヤンキーっていうか、超いい人
テニス部の部室、あたし部長だからカギ持ってる
コートないのに部室はいっちょ前にある
「お待たせ」
信也が入って来た
あたし達、入学してからの友達
ここで、何度 授業サボって語りあったか
あたしは、信也を信じてた
「んで!?」
「ああ、あの人ね?
1ヶ月だけ、付き合うことになったの」
「1ヶ月?」
「そそ!土日のバイト紹介してくれたの
その交換条件!」
「ヤバイ、バイトか?」
「ウエイトレス」
「そんなの、アイツからじゃなくても
いくらでもあるだろ!?」
「何で、怒るのよ?」
「アイツだって、男だぞ?
何かされてからじゃ遅いんだ!!」
「何かって何よ?」
聞くんじゃなかった…
信也が
ホコリっぽい部室の壁にあたしを押し付け
キスしようとしてきた
逃げようとしたら
右手首を掴まれた
「っ!痛い!!」
それでも放してくれず
もがいてた
パキッ
手首から気持ち悪い音がした
折れた…?
「え!!ごめん!!そんな強かった?」
信也が慌ててあたしから離れる
「出てって……」
信也を部室から追い出した
右手の尋常じゃない痛み
あたしは、家庭の事情で病院に行けない
とりあえず…
バイト断ろう
あっという間に手首が腫れた
折れてる…
部室で痛みと格闘して
5限が終わる頃
「健ちゃん!ごめんなさい!」
「何?」
「手を怪我して、バイト無理そうなの…
せっかく、紹介してもらったのに…」
「見せて?」
「……転んでね」
「うん?」
右手を出す
「!!! 折れてんじゃね?」
「かもね?」
「バカ!!病院いくぞ!!」
「保険証なくて……」
嘘をついた……なのに
「妹の保険証借りてやる!!」
※こんなことしちゃダメよ
「いい!ほっとけば治るでしょ?」
左手を握られた
「ほっとけるわけねぇだろ!!」
佐山 薫 以来の世話好きに出会った
右手はジンジン痛むけど
あたしの心は、痛みが和らいだ
健ちゃんに左手を引かれて
中庭を抜ける
途中、振り返って「バイク大丈夫?」と聞かれて
笑っちゃった
ヤンキーっていうか、超いい人