不器用な俺の恋
お見送り
部活が終わり、帰る前
薄暗い空を見上げた
「はぁー」
結のこと考えていたら、自分でも驚く
デッカイため息がでた
ぴょこって音がピッタリな感じで
「悩み事?」
体育館裏から、結が出て来た
「何してんだよ?」
嬉しい癖に、ぶっきらぼうに言ってしまった……
「別に…
森田くん駅まで、送ってあげよっか?」
「は?」
「はいはい、行きますよ~」
こんな幸せいんですか?
学校から駅まで、結と歩く
駅についたら、待ち時間もいてくれて
「恭ちゃん!これ買って!?」
森田くんから恭ちゃんに昇格
結が欲しいといったのは、子供のつけるようなボンボンついた髪結ぶゴム
本気で呆れた
何でこんなの欲しいわけ?
「結……おいくつ?」
「恭ちゃんと一緒!!」
それ、魔法の言葉かよ?
買ってしまったじゃねぇーか!!
「恭ちゃん!ありがとう!!」
ふんふん♪
いいながら、手櫛でポニーテールをする
長さが足りないから、チョンマゲチック
それでも、結は可愛くて
頭ポンと撫でた
「どう?」
「ん」
「あははは…ん。あははは…ん」
俺の真似して遊び出した
「///バカにしてんじゃねぇ!!」
「恭ちゃん!大事にするね!」
結の笑顔が俺に向けられる日がくるなんて
「ん」
「あははは…」
「うるせ」
「ん」←俺風に真似した
「結!!コノヤロ!!」
結の頭をぐしゃぐしゃしてやろうとした
でも、手を上げた瞬間
結が俺に抱きついてきた
「恭ちゃん…結って呼んでくれるよね…
何で?」
「結……だろ?」
「ん」
「コノヤロ!!」
結の背中に手を回し、ギュッてした
「ぐるしー」
ただ抱きしめたかった、下心です
「参ったか!!」
「ん」
それでも、俺真似するから
ギュッてもっと強くした
「汗くさいよ…」
ガバッ!!
部活後だった!!!
「うっそーー」
「いや、くせーだろ?///」
「ん」
「やっぱ??ごめん!!」
「うそうそ!ふふふ」
結の頭ポンポンしてた
「元気でた?」
もしかしたら……俺がため息ついたから
送ってくれたのか?
「ん」
「ぷっ!」
「何だよ!癖だよ!たぶん!!」
「そろそろ電車くるね!あたし帰るね!」
「あ!悪いかったな……」
「ん」
「……」
「ふふっ! また明日ね!」
楽しかった…毎日でもため息つきたい
結、やっぱ俺……結が好きだ