不器用な俺の恋
お見送り

部活が終わり、帰る前

薄暗い空を見上げた

「はぁー」

結のこと考えていたら、自分でも驚く

デッカイため息がでた


ぴょこって音がピッタリな感じで

「悩み事?」

体育館裏から、結が出て来た

「何してんだよ?」

嬉しい癖に、ぶっきらぼうに言ってしまった……

「別に…
森田くん駅まで、送ってあげよっか?」

「は?」

「はいはい、行きますよ~」

こんな幸せいんですか?

学校から駅まで、結と歩く

駅についたら、待ち時間もいてくれて

「恭ちゃん!これ買って!?」

森田くんから恭ちゃんに昇格

結が欲しいといったのは、子供のつけるようなボンボンついた髪結ぶゴム

本気で呆れた

何でこんなの欲しいわけ?

「結……おいくつ?」

「恭ちゃんと一緒!!」

それ、魔法の言葉かよ?

買ってしまったじゃねぇーか!!


「恭ちゃん!ありがとう!!」


ふんふん♪
いいながら、手櫛でポニーテールをする

長さが足りないから、チョンマゲチック

それでも、結は可愛くて

頭ポンと撫でた


「どう?」


「ん」


「あははは…ん。あははは…ん」

俺の真似して遊び出した


「///バカにしてんじゃねぇ!!」

「恭ちゃん!大事にするね!」


結の笑顔が俺に向けられる日がくるなんて


「ん」


「あははは…」


「うるせ」


「ん」←俺風に真似した

「結!!コノヤロ!!」

結の頭をぐしゃぐしゃしてやろうとした

でも、手を上げた瞬間

結が俺に抱きついてきた

「恭ちゃん…結って呼んでくれるよね…
何で?」

「結……だろ?」

「ん」

「コノヤロ!!」

結の背中に手を回し、ギュッてした

「ぐるしー」

ただ抱きしめたかった、下心です

「参ったか!!」

「ん」

それでも、俺真似するから

ギュッてもっと強くした

「汗くさいよ…」

ガバッ!!

部活後だった!!!

「うっそーー」

「いや、くせーだろ?///」

「ん」

「やっぱ??ごめん!!」

「うそうそ!ふふふ」

結の頭ポンポンしてた


「元気でた?」


もしかしたら……俺がため息ついたから

送ってくれたのか?


「ん」

「ぷっ!」

「何だよ!癖だよ!たぶん!!」

「そろそろ電車くるね!あたし帰るね!」

「あ!悪いかったな……」

「ん」

「……」

「ふふっ! また明日ね!」


楽しかった…毎日でもため息つきたい

結、やっぱ俺……結が好きだ
< 25 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop