不器用な俺の恋
部屋に入ったら

涙が止まらなかった

あたし……

嘘ついた

こんなに大事にしてくれる

薫に……

死ぬことなんか怖くないよ

健ちゃんに逢えるし

今、嘘をついたことのがつらい




ガチャ

「んなこったろうと思った」

「薫…」

薫に抱きしめられた

「いつも1人で泣いてんのかよ?」

「さみしくて…」

嘘を重ねた

「頼れよな!バカ!」

「ごめん」

「ほら、中入れ!買った物冷蔵庫入れる」

「ありがとう」

必死に涙を止めようと頑張ってみる

薫がキスしてきた

「好きな人いるって言ったでしょ!」

「俺は、お前が好きだって言っただろ!」

「学校戻りなよ!」

「離れたくないんですけど?」

「変態!」

「いつでも電話してこい!」

「ありがとう」


「はあー戻るか……」

「先生……ありがとう」

「どーいたしまして!」


1年ぶり以上かな

薫を先生って呼んだ


あたしを見捨てないでくれた

今まで出会った中で最高の先生

嘘ついてごめんなさい
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