不器用な俺の恋
なんとなく街の方に戻ったけど

そこから離れ

俺らは川沿いを散歩することにした

多分……いや、100%浮かれていた

結の隣を歩く

手を繋いで!!

色んな話をした

こんなに話をしたの初だ!!


ズルッ!!!!


完全、前見てなくて…


「恭ちゃん!!!」


川に落ちた……


転けなかったから、びしょ濡れは免れた


川も浅かったから両膝下が浸かったくらい


恥ずかしい……

「うっ……うぇ……えぇ……ひぇーん」

嘘だろう!!

俺の服がっつり掴んで


結が号泣です……


「え!結?俺…えーと……」

どうすりゃいんだよ!!!

「きょ……ちゃんっ……死んじゃうかと…」

怖がらせてしまったらしい

「結!俺…川から出たいんですが…?」

「ふぇーんっうぅ」

抱きしめたい

でも川の中……

「結、俺ここにいるし!大丈夫だから!」

健ちゃんが亡くなったときも泣かなかった

菅井に意地悪されても泣かなかった結が

俺の為に、こんなに泣いてくれるなんて…



でも、川から出られない……



結が泣きやむまで、しばらく川にいた



泣き止んでから


「ごめん…」


俺を橋の下に連れて行き


「ここにいて?」



30分待った



結がズボンと靴下と靴買ってくれた…

ボンボンと水族館の休憩したお返しだって

金受け取らねぇし



俺… 情けねぇ
< 51 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop