不器用な俺の恋
プチ修学旅行! 最終日

朝から、結が元気いっぱいで

それすら無理しやがって!!と…イラッ

バーベキューの準備して

さぁ!始めるぞって時に

「昨日は、本当にありがとう!!
実は……来週、テニスの四国大会に出るの!
その大会が終わったら、テニス辞める!
夏休み期間、東京の病院に入院する!
本当は、内緒で行こうと思った…
だけど…言わなきゃいけない気がして……
離れていても、皆が家族でいてくれたら、頑張れるから!
帰ったら、また仲良くしてね!!」


俺… 結を抱きしめてた……

勝手にイラッとかしてごめん…

さみしいのは、辛いのは、不安なのは

結なのに……

こんなことを言われないと、わからない俺

「言ってくれて、ありがとう!!
帰ったら、一緒に暮らすか?」

とりあえず、駄々をこねる

「もう!!恭ちゃん??」

あーーーー親がいなけりゃキスしたい!!

いや、他にもいたか!!

浩「恭!!いい加減はなれろ!!」

信「そうだ!!皆のナナだからな!!」

松「七瀬!!顔赤いぞ!?」

さんざんからかわれ、主に親から……

バーベキュー食って

夕方……駅までお見送り……

やべえ、さみしくて泣きそう

とか、思ったら父さんから背中を叩かれた

そうだ!!

俺が元気でいないとな!!

駅について車から降りた

結がカバンを置いてタタタっと走る

歩道の点字を歩く、白い杖の人に声を掛けた

「あの!!」

「何でしょう?」

「右手かります!!」

コツン 杖で目の前の自転車を触る

「自転車が進路を塞いでいます!
私が誘導しますので、肩に手を置いて下さい!」

結は、その人の手を、自分の肩に置き歩く

俺らは、点字に掛かった自転車達を除ける


結がいなければ、あの人は自転車に躓き怪我をした

見知らぬ誰かの為に、行動起こす

介護福祉士か……

結は、夢に向かっているんだな

俺は、まだ…目標がない

とにかく、今は結で頭がいっぱいだからな
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