叶う。 Chapter2
私はバスルームを出ると、そのまま自分の部屋に向かった。
和也に連絡を入れなくちゃ。
明日からの学校生活が、何故だかとっても楽しみで仕方ない。
あの暗い世界では、見る物全てがモノクロで刺激のないつまらない日々だったのだから、楽しみに思うのは当たり前だと思ったけれど、何より楽しみなのは……。
復讐する事だ。
復讐は蜜よりも甘いとは良く言ったもので、考えるだけでとっても刺激的で、とっても素晴らしい。
今まで私を虐げて来た人間の驚く顔を想像するだけで、私はとってもご機嫌になる。
どんな風に、相手を滅ぼそうかと考えるだけで多分私はずっと楽しい妄想をしていられる。
そして、それをきちんと遂行するには協力者が必要だった。
私自らが手を下す事なく、目的を遂行してくれる人間が必要なのだ。
その為に、私は自分をもっともっと磨かなきゃいけない。
人間とは、美しいものに弱い。
だから、時として穢れを知らない子供を狙う汚い人間が存在するのだ。
だから私はそれを利用し、全てを壊してあげる。
私はそんな事を考えながら、一人でにんまりと笑った。