叶う。 Chapter2
目が覚めると急激な吐き気に襲われて、私は両手で口を押さえてトイレまで走った。
うずくまり、身体の中身が全部出たんじゃないかってくらい勢いよく嘔吐した。
胃が痙攣したように気分が悪かったので、そのままだらりとその場で倒れこむ。
なんて最悪な目覚めだろう。
よりによって、一番思い出したくもない過去の夢を見るなんて、何だか一気に気分が落ち込んだ。
だけれど大丈夫、あいつらにはそれ相応の罰を受けてもらう予定なのだから。
気分が落ち着いてくると私はゆっくり立ち上がり、そのままバスルームに向かった。
身支度を整えて、そのままリビングに向かう。
リビングで時間を確認すると、どうやらいつもより1時間くらい早く起きたみたいだった。
今日はママが居ないみたいなので、面倒だけれど兄達の朝食の準備をする。
いつもあの子が作っていたので、私は簡単にそれを作る事が出来た。
オムレツにサラダ、そしていつものパンを数枚切るときちんとお皿に盛り付けておいた。
我ながら見てただけなのに良く出来るものだと感心した。
少し時間は早いけれど、きちんとメイクもしなくちゃいけないから丁度良い時間なのかもしれない。
私は食欲は全くなかったので、さっさと部屋に引きこもる事にした。